今回は「診療や介護サービスの介入拒否がある事例」というテーマで、事例検討会を開催しました。やまと診療所武蔵小杉が事例を提案し、川崎市立井田病院の西智弘先生がファシリテーターとして進行していきました。医療・介護従事者としてどのように介入していけば良いのか、参加者がグループになり、話し合いました。(今回の事例こちら

 

【今回の事例に対して出た意見】

・ご主人が生きている間にできたことがあったのではないか。

・訪問診療所の医師と訪問看護師が連携して、ライフスタイルに合わせて柔軟に服薬コントロールをしていったらいい。

・ご本人と娘さんの共依存が強く、治療や生活支援のサポートが進まないのであれば、2人を離した方がいいのではないか。

・2人が離れずにいることによって、お互いの病態がギリギリ安定しているように見えるので、無理に離すのは危険なのではないか。

・ご本人が先に他界される可能性が高いので、娘さんの将来を考えると、地域包括や地域行政に娘さんを任せたり、娘さんに精神系の訪問診療を入れていくのはどうだろうか。

【援助者としてどのようなアプローチが可能だろうか?】

また、このような事例の場合、どのようなアプローチを行っていけばいいのか西先生からも意見がありました。

今回の事例は「本人たちが困っていないケース」だと言います。「本人たちが困っていないところに支援しようとすると拒否される可能性があるので、見守りつつ状況をかき乱さず、関係性だけは維持できるようにしておくことが大切なのかもしれない。」そして、「今回の事例のように手を尽くしても解決できず、問題が起こってからでないと動けない症例もある」とのことでした。

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勉強会の最後には、「医療・介護従事者は、何が起こるのか予測できる状態で介入しなくてもいいのかという葛藤も生まれることもあるが、このような場合は本人たちが困っている部分だけ支援することを考えて、何か起こった場合に備えて、準備するしかないかもしれない。」という感想がでました。

また、勉強会後のアンケートでは、「職種、事業所等にとってアプローチの仕方がたくさんあることを学んだ」「介入困難ケースで上手くいかず、どうすればいいのか分からなかったが、ご本人たちが困っていると感じる部分の介入が大切であると感じた」などのコメントをいただきました。(アンケート結果はこちら

今後も地域の方々と一緒に考えながらより良く連携をとれる関係を目指し、定期的にOMC 勉強会を行っていきます。

次回のOMC勉強会は8月10日(金)18:30~です。心理士さんにブリーフセラピーという心理療法の講義をしていただきます。その中で事例やグループワークを入れて参加者の方々と意見の交換を行っていければと考えています。少しでも興味をお持ちの方は、お気軽にご参加ください。